賜物を解き放つ 真の対話の力
- Hiroshige Kobayashi

- 2月14日
- 読了時間: 3分

幼い子どもたちの未来のために
幼児教育の場である保育園とは
本来
「一人では成し遂げられない願い」を叶えるために集まった
かけがえのない
命の集合体だと思うのです
しかし
日々のめまぐるしい忙しさや
「効率」という言葉の波の中で
いつの間にか 共に働く仲間を
「役割」や「機能」としてしか
見られなくなってしまうことが
あるのかもしれません
園長と保育士
上司と部下
そのレッテルを
そっと一枚 剥がしてみる
そこには
その人にしか宿っていない
素晴らしい「賜物(たまもの)」
が眠っています
私たちは その輝きに
どれほど気づけているでしょうか
氷山の下に眠る「可能性」を聴く
組織心理学という視点で見れば
目に見える行動や結果は
「氷山の一角」に過ぎません
冷たい水面の下には
一人の保育士としての
純粋な願いや
まだ見ぬ得意なことが
深く静かに 沈んでいます
そして時には
「どうせ言っても無駄だ」という
小さな諦めも
そこに隠れているのです
システム思考という
考え方があります
その視点で
保育園という組織を眺めると
一人の保育士が輝けない理由は
決して
能力の不足ではないことに
気づきます
組織という「システム」そのものが
その保育士の賜物を
押し込めてしまっていることが
あるのかもしれません
では どうすれば
その封印を
解き放つことができるのか
その鍵こそが
「真の対話(Authentic Dialogue)」だと
私は思うのです
「解決」する前に「保留」する
私たちが日頃
ついやってしまいがちなのは
相手の話を聴きながら
「それは違う」「こうすべきだ」と
頭の中で
即座にジャッジを下してしまうこと
これでは
対話は生まれないんですよね
真の対話って
自分の正解を
一度脇に置く
つまり「保留」することから
始まるのではないでしょうか
相手の言葉の奥にある意図
あるいは
言葉にならない「ため息」にまで
耳を澄ませる 心の態度
「なぜ この人はそう思うのだろう」
という誠実な探究心を持って
目の前の保育士と向き合ったとき
相手の中に
「ここは安心な場所だ」という
心理的安全性が
芽生えていくのです
人は 心からの安全を感じたときに初めて
自分の中に眠っていた「賜物」を
外に出す勇気を持てるのだと
思います
賜物が「自分事」として輝き出すとき
「あなたには こんな素晴らしい力がある
それをどう生かしたいですか」
対話を通じて
自分の持ち味が
園のパーパス(存在目的)と
重なったとき
義務感は
自らの「志」へと
変わっていくのではないでしょうか
これを私は
「自分事化」と呼んでいます
誰かに言われたから
やるのではなく
自分の賜物を生かして
貢献したいという
内発的なエネルギーが解き放たれる そのとき
保育園という組織は
一人のリーダーに
引っ張られる集団から
保育士全員が
自らの意志で光を放ち
支え合う「有機的な学習体」へと
進化してゆくように思うのです
その姿が
園児たちの日常に浸透してゆく
そんな組織を
保育園で目指したい
なぜなら
あの幼い園児たちの未来を
保育園は担っているから
最後に
保育園の中で
隣にいるメンバーは
まだ見ぬ可能性を秘めた
「宝の山」です
その賜物を抽出するのは
高度なスキルではありません
人としての「誠実な問い」と
「聴く姿勢」なのです
そんな一人ひとりの輝きが
保育園全体の力に変わる
その「対話の瞬間」を共に
日本の保育園の中に
創り出していきたい
リーダーキャリアアップ研修で
出会った保育士の皆さんの
真摯な眼差しに触れて
そう強く
感じました
すべては
幼い子どもたちの
輝かしい未来のために


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